Jewellery Wanderlust

ジュエリーが大好きで、世界中から個人輸入している人のブログ。特にアンティークが好き。

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「宝石・ジュエリー好き」ってマイナスイメージですか?

巷では、「宝石やジュエリーが好きです」という女性はあまりいい印象はもたれない、そんな話があることを最近知りました。特に日本は「持つものは恨まれる」文化なので、宝石やジュエリーが趣味であるということを隠している人も多いと聞きます。

 

今回はネット上にあふれる意見プラス、宝石・ジュエリーが趣味の妻を持つ私の夫の意見を交えて、「日本における宝石・ジュエリー好きの人(女性)に対する見方」について考察してみました。

 

まずはネット上の意見から 

宝石・ジュエリー好きに対するネット上の意見

 まさに今回考察するにぴったりな発言小町のスレッドを発見しました。

komachi.yomiuri.co.jp

相談者さん曰く、

 

〜私はジュエリーや綺麗な石が好きなのですが、あまり周囲に言った事がありません。
世間的にはジュエリー好きというと、浪費家とか見栄っ張りとかというイメージのような気がするので・・・。以前友人にも「男性に言ったらドン引きだよ」と言われた事があります。(既婚者なので、まあ男性の事はどうでもいいのですが。)

以前、私のパソコンの”お気に入りサイト”にジュエリー関係が多かったのを見られた時、周囲に悪いイメージを持たれた事もあり、余計他人には言えなくなってしまいました。

やっぱりジュエリー好きってギャンブル好きなどと同じ様なマイナスイメージですか?〜」

 

ということです。このスレッドについている他のコメントをピックアップしてみたいと思います。

 

ジュエリー趣味肯定派

「金銭的にも精神的にも余裕がある感じで羨ましいですっ!!」

 

 「私、男ですが、ジュエリーを付けた女性大好きです。ジュエリーに見合うような服装をして、綺麗な振る舞いをするから、いい雰囲気を出すのだと思います。自分のお金で買うのですから、好きなようにしたらいいですよ。」

 

「女性らしくていいと思いました。〜ジュエリーに限らず、コレクションする人の心理はコレクションしない人にはわからないと思います。あまり気にしなくてもいいのでは?」

 

ジュエリー趣味中立派

「その人、次第だと思います。「ジュエリー好き」の人が、単に身に付けることだけに興味あり、分相応で無い額を使っていたら、浪費家とか見栄っ張りとか思いますが…

たとえば、宝石に纏わる各種雑学を持っていて、身につける事もそうですが、眺めるのも好き、収入の範囲内で、なにかこだわりを持って集めている、のであれば、
趣味なんだな、と思います。」

 

「高価な指輪やネックレスをたくさん身に着けて、悦に入っている人が語れば「浪費家」などのマイナスイメージ、素材や石の特徴、細工の技法や特徴的なデザインが生まれた歴史や文化に詳しい人が語れば、拡張高いプラスのイメージ。そうしたものではないでしょうか?」

 

「ジュエリー好きってそんなに印象悪いですか?私の場合、特に引かれたなんてことはありませんでした。」

 

「あ、お金持ちなんだな」と思うだけです。マイナスイメージなんてありません。
人の持っているジュエリーに過剰な関心は持ってませんし。」

 

ジュエリー趣味否定派

※自身は好きだが、口外しない方がいいという意見も含む。

 

「正直な印象を言うと、ドン引きってことはないですがやはり物欲が大きい人って感じ」

 

「〜<ジュエリーが好き>って聞くと、他人はどう思いますか?まず言われるのが、「お金持ちねえ」と言う言葉です。若い頃、友人に宝石を身に付けるのが好きかと聞かれたので、素直に「好き」と答えました。コテンパンにやられましたよ。〜他人に誤解されそうな事、嫉妬されそうな事はわざわざ自分から話す必要はありません。」

 

「はいはい夫にドン引きされました。普通の人、特に男性はダメみたいですね。
ねだられてアクセサリーを買ってあげる時くらいにしか関わりがないからかもしれません。勝手なもので、自分は好きなくせに男性で宝石好きっていう人に会うと何か難しい人間のように敷居が高いと感じてしまいます」

 

「男に買ってもらうものでしょ?自分で買うなんて情けない」と何度も説教くらいました。」

 

 ネット上の意見結論

こちらのスレッドで肯定意見、中立意見、反対意見のコメントを集計してみたところ、全37件(※38件中1件は相談者さんの返信コメント)のレスポンス中、

  • 肯定意見(ポジティブなコメント、相談者さんを励ますようなコメントなど):12件
  • 反対意見(ネガティブなコメント、自身のネガティブな経験を綴ったコメントなど):12件
  • 中立意見(上記2つ以外のコメント):13件

 

ものすごく上手い具合にばらけました。もちろん、一つのコメントの中にポジティブ意見と取れるところとネガティブ意見と取れるところの両方が含まれるコメントもあったのですが、そこは私の勝手な判断で振り分けさましたので、その点はご了承ください。

そうした中で一番多く見られた意見は、「人による」、「買い方や身につけ方による」といった類いの意見です。

 

そこから導き出された結論は、以下の通り。

①身の丈とTPOにあったものをつければよい。

②(宝石に限らず)趣味が同じ人とはおおっぴろげに話して、そうでない人にはあまり話さない。

③人によって言うことは千差万別なのだから気にしても意味がない。

 

いかがですか?個人的には「まあそりゃそうだよな」という結論です。ネット上とはいえ、ジュエリーや宝石が趣味の人に対する世間の考え方を色々と知ることが出来て、とても興味深いスレッドでした。

 

(おまけ)私の夫の意見

こうしたネット上の意見を見ていくうちに、「妻が宝石・ジュエリー好きで、夫はどう思っているのだろう?」と気になりましたので、私の夫にもショートインタビューを敢行してみました。その結果の前に、我が家の宝石・ジュエリー状況について前置きしておきます。

 

  • 宝石やジュエリーにほぼ興味なし。
  • 妻に積極的にプレゼントするようなことはなし。婚約指輪以外だと、結婚前にダイヤの一粒ネックレスをプレゼントしてくれが、これは妻のリクエストがあったから。
  • 妻の趣味に口出しはしない。

 

妻(私)

  • ジュエリーや宝石を実際に買うようになったのは、夫と結婚してから。
  • 宝石やジュエリーは全て自分の稼ぎの範囲で購入。夫に買ってもらうことはない。
  • 買いたい宝石や買う予定の宝石について、積極的に夫に話す(値段ははっきりと言うか、ぼかしてレンジだけ言う)。
  • 買ったジュエリーは夫にも積極的に見せる(そしてうんちくを披露する)。
  • 冗談まじりに、節目にプレゼントしてほしいジュエリーをたまに夫にリマインドする。

 

 ではショートインタビュースタートです!

 

「宝石好きの女性についてどう思いますか?」

 

「…」

 

まず、沈黙。

 

「…(考え中)…「宝石好き」と知ったときは、正直「ん?」と思った。宝石というものが身近になかったからよく分からないし…。」

 

最初は、宝石という趣味にちょっと違和感があったそう。しかし、私が宝石や鉱物、アンティークジュエリーのうんちくを披露したり、日常的に宝石の話をしていくうちに心境に変化があった模様。

 

「宝石は昔から人が身につけてきたものだから…宝石を身につけたい、着飾りたいと思う欲求は人間に取って自然な感情だし…。お金を借りてまで車を買ったり、身の丈にあわないブランドものを買ったりする人もいる。趣味が宝石だから心配、ということはない。お金がかかる趣味は宝石だけではない。それなりの覚悟と妥協は必要だと思うけれど…。

 

「覚悟と妥協」というのは、宝石はどう考えても単価が高く上は際限ないため、欲しいと思ったものをすべて揃えるのは無理と分かりきっているから、という意味です。「覚悟と妥協」…重い言葉です。

 

夫へのインタビューの結果導き出した結論は、「正直、これと言って強い意見や感情はもっていない」。

 

終始、「うーん」と言った感じで、意見があまりないのがありありと見えました。私の場合は自分のお金で欲しいものを買っているだけなので、正直そこに口出す必要なんてないんじゃないの?といった感じですね。これは一個人の意見なので何の法則も導き出されることはありませんが、ひとつの例として参考にしていただければ幸いです。

  

考察

世間一般の意見と夫の意見を聞いて思ったのは、「普通の人にとって、宝石やジュエリーって単に「よく分からないもの」なのでは?」ということです。

 

 日本の近代のジュエリー文化が始まったのは、鎖国が開けて欧米文化が急激に流入してきた明治以降、そして大衆に広まったと言えるのは高度経済成長期以降なので、欧米に比べると圧倒的に宝石・ジュエリー文化が若いです。つまり、選び方、買い方、身につけ方を始め、あらゆる面において正しい情報が浸透していません

 

「住は一代、衣は二代、食は三代」という言葉があるそうです。お金に困らないようにようなっても食を理解出来るようになるまでにはそこから3世代かかるということです(個人的には「衣」の方が3代かかる気がしますが)。宝石を熟知し、つけこなすことができるようになるのには、少なくとも1代では難しいと言います。初代が手当り次第に買い集めたものを、その子どもが借りたりして身につけながら善し悪しを学びまた買い集めていき、そのまた子どもが2代に渡って収集されたジュエリーを引き継ぎ、やっとこれに自分のテイストを加えながら、自分らしくさらりと身につけることが出来る、そうした長い時間をかけてやっとジュエリーを「自分のもの」とすることができると言います。(出典:『ジュエリーの世界史』山口遼 著) 

 

日本に宝石・ジュエリー文化が欧米のように根付くには、何世代にも渡る時間がかかるのかもしれません。しかしただ時が経つのを待つだけではなく、一般社会に広く正しい理解が広まるには、ジュエリー業界が根気強く誠実に消費者に正しい情報を提供し、啓発を行っていくことが必要です。宝石、ジュエリー好きでもない限り、わざわざ正確な情報を積極的に取りにいくということもしませんし、このままでは「宝石とはなんだか分からないけれど、とにかく高いもの」というのが世間一般のイメージのままです。

 

それだと「宝石、ジュエリー」という枠の中にも、例えば稀少石のルース集めが好きな人もいれば、天然石の原石をワイヤーでとめたジュエリーが好きな人もいる、身につけるより眺めたり知識を得ることの方が好きな人もいる、女性もいるけれど男性だっている、といった多様性を無視して、非常に限られたイメージの範囲でしか議論が行われません。そしてその限られたイメージこそが「一部のお金持ちや贅沢な女性が、宝石を買いあさる」ような、マイナスイメージなのだと思います。

 

この記事を通して、「宝石・ジュエリー好き」 の中にも多様性があって、色々な種類の「好き」があるということを一人でも多くの人に知っていただければ幸いです。