Jewellery Wanderlust

ジュエリーが大好きで、世界中から個人輸入している人のブログ。特にアンティークが好き。

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アンティークジュエリー、魅力と懸念

ジュエリーの中でもなぜ現代のものよりアンティークが好きなのかについて、考えてみたいと思います。同時にデメリットについても考えます。以下では私個人の感覚で書いてしまっていますが、もちろんそもそもアンティークと現代ものでは使われている手法なども違い、比較すること自体はナンセンスなところもあると思います。また、一口に「現代もの」と括っていますが、もちろん数百円から数億円まであるわけで、ここでは「現代もの=日本に住む一般的な日本人アラサー女性が買うであろうもの」と考えて読んでいただければ幸いです。昔は限られたお金持ちしかジュエリーへのアクセスがなかったので、現代ものの最大の魅力は、「誰もが自分の懐具合に合わせてジュエリーを選べる、価格レンジが広く選択肢が多いこと」と言えるかもしれませんね。

 

 

 

1、アンティークジュエリーの魅力

1ー①、デザイン

まず真っ先に上げられるのがそのデザイン。時代によって特徴がありますが、すべてに言えるのは現代のものにはないデザインであること。やはり今には今の流行があるので、そこから外れた物はなかなか見つけることができません。今は地金だけのシンプルなジュエリーが流行っていると思いますが、

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↑こういうの(出典:Oggi)

私は基本的に石が好きということ、地金だけだとしてもカーヴィングがあったり装飾が施されていたりデコラティブなものが好みなので(それをシンプルな服に合わせたい)、現代のミニマリスト向けジュエリーに全く惹かれません。とくに前回熱弁した通り、私は指輪のシャンク・ショルダーにこだわりがあるので、昔のジュエリーはそこに美しい装飾が施されていたり、無地だとしても地金がしっかりとしていることが大きな魅力です。現代に多くある「ただの金属の輪っか」みたいのがどうしても許せません…(すみません、個人の嗜好です)。

 

1ー②、素材

純金至上主義の母に育てられたため、当然私も金やプラチナに価値を置いています。金の価格高騰はもうずっと言われていますが、現代のジュエリーは地金ぺらぺらなことが多く、素材に対して価格が高すぎるように感じてしまいます(もちろん数百万円以上のハイジュエリーは違うと思いますが)。その点アンティークジュエリーは装飾などもありしっかりと地金が使われていたり、貴重な金をより多く見せる工夫(カンティーユなど)がされています。
それから石についても同じで、今よりも石の加工がポピュラーではなかったので、現代では見つけるのが難しい非加熱の色石や、養殖真珠にしてもいまよりずっと人工核の小さい質のいいものが使われています。

 

1ー③、技術

昔は全てハンドメイドでお客さんのオーダーベースで作られていたので、機械で大量生産の今のものと比べると当然丁寧です。例えばダイヤのついている現代ものとアンティークの指輪があったとして、裏返して並べれば素人でもその違いが分かります(上と同じ注意書きですが、現代ものでもハイジュエリーはもちろん別です)。アンティークは、光を最大限取り込めるように、裏取りが丁寧にきれいにされています。この辺りのジュエリーの見方は、日本ジュエリー界の第一人者である諏訪さんの本で学んだので、別記事で言及します)。

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裏取りの丁寧さの比較例(左)現代、(右)アンティーク

また、もうひとつ技術面の魅力として、今では再現出来ない技巧が使われているものあるということも上げられます。精巧すぎる金細工やサフィレットなど、美しいことはもちろん、マニア心が刺激されますね。

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アンティークサフィレット、ほしい。(出典:Tonettes Treasures)


1ー④、価格

アンティークは、同じクオリティの現代ものと比べると安価なことが多いです。もちろん価格はプロのアンティークディーラーさんたちが、アイテムの状態、かかったコスト、相場、そして過去の経験から独自に決めているものなので、○○ならいくら、というのがありません。現代では作られていない物ばかりなので一概に比べられませんが、例えばダイヤモンドならどうなのか参考までに調べました。下の記事によると、アンティークダイヤモンドは、現代の同じカラットのものと比べると、20%低いくらいの価格が付けられているそうです。

www.diamonds.pro

 

1ー⑤、エシカル

この点については別記事でも詳しく取り上げますが、ジュエリー業界には、製品が消費者の手元に届くまでの過程で、人権問題や環境破壊の問題が付いて回ります。アンティークジュエリーはすでに市場に出回っている還元品なので、知らず知らずそうしたことに加担するということなく、安心して購入することができることも大きな魅力の一つです。

 

 

1ー⑥、ストーリー性

製作されてから100年以上 経っているアンティーク特有の魅力といえば、その歴史の深さがあります。最初にオーダーした人はどんな人でどういう理由でオーダーしたのか、当時の時代コンテクストと精神性、そして自分の手元にくるまでの経緯など、使われているモチーフやデザイン、刻印などわずかなヒントを頼りに想像力を総動員して思いを馳せるというのも、アンティークジュエリーを所有する大きな楽しみとなります。

 

次はデメリットについても考えたいと思います。

 

2、アンティークジュエリーに関する懸念

2ー①、中古

当然ですが、アンティークは過去に人が使ってきた物です。アンティークファンはそこにロマンを感じるものですが、もちろんそれが苦手という人もいますよね。ちなみにうちの家族は私を除いて全員が中古反対派です。「人の気があって気持ち悪い」、「悪いことがあるかもしれない」と思ってしまうようです。特に石は「呪いの石」みたいなエピソードが色々あるので、気になる人は気になりますよね。私は全く気になりませんが、センチメンタリージュエリーの中でも髪の毛や歯が入っているものだけは今のところ嫌厭しています。これは怖いというよりは、人の歯と髪に対して単純に嫌悪感があるというだけの理由です。

また、古いということは、多かれ少なかれ劣化があるということです。きちんとしたお店ならば売る前にチェックや必要があればリペア、メンテナンスをすると思いますが、残念ながらそうでないお店ももちろんあるので、買った直後から石が外れたり壊れてしまったりというリスクもあります。

 

2ー②、アフターケアを受けるのが難しい

これについては、きちんと日本のお店で買った方は問題ないかと思います。しかし私のように自己責任で海外のお店で買う方は、たとえば指輪のサイズ直し一つとっても自分で対応してくれるところを探さないといけません。アンティークは現代のものと気をつけることが違うはずなので、アンティークに慣れているお直し屋さんを選ぶべきですが、探すのが結構難しいです。アンティークショップはそこのお店で購入したものしかリサイズや修理は対応していないところばかりですし…。私は今のところ信頼出来るお直し屋さんには出会えていないので、出来る限り、セラーに「追加料金でリサイズをしてくれないか」ときいています。リサイズすると返品できなくなりますが、そもそも関税の処理が面倒なので、海を越えて返品する気は最初からないので気にしていません。

 

以上、私が考えるアンティークジュエリーの魅力と懸念でした。